チタンとインプラントの歴史

チタンとインプラントの歴史

こんにちはDrの久貝ですァンパンマン
先日、インプラントの勉強会にて東京都のブローネマルク・オッセオインテグレイション・センター院長の小宮山彌太郎先生の講義を聞く機会がありました。日本のインプラント分野におけるトップランナーの一人であるにも関わらず、とても穏やかな語り口調が印象的でしたonpu03

 
インプラントに携わる歯科医師なら誰もが聞いたことはあるお話になるのですが、1791年イギリスのコーンウォール在住の牧師でありアマチュア鉱物学者のウィリアム・グレゴールは、近所メナカン谷の川の砂の中で未知の鉱物を発見し、メナカナイトと名付けました。これが最初のチタン含有鉱物の発見と言われています晴れ

初めてチタンを元素として確認したのは、ドイツのマルティン・ハインリヒ・クロプロートでした。1794年に鉱物標本を分析し、新しい金属元素を発見。ギリシャ神話に出てくる地球の最初の子供Titansにちなんで、チタンと名付けましたクローバーちなみにこの人、ウラン、ジルコニウム、セリウムも見つけてるそうですゆう★

マルティン・ハインリヒ・クロプロート


1952年ペル・イングヴァール・ブローネマルクはスウェーデンのルンド大学で、ウサギの脛にチタン製の生体顕微鏡を取り付け、微少循環の観察実験を行っていました。その器具を外そうとした際に、チタンと骨がくっつき外せなくなったことより、チタンと骨の組織が拒否反応を起こさず結合する現象であるオッセオインテグレーションを発見しました彼岸花


ペル・イングヴァール・ブローネマルク


 その後イェーテボリ大学に移籍し、研究を続け1965年に現在主流となる世界初の純チタンによるデンタルインプラントシステムの臨床応用を開始しました。最初の患者は先天的な歯の欠損に悩むヨスタ・ラーソンという34歳の男性で、彼は上下顎にデンタルインプラント手術を行い、そのインプラントはその後彼が亡くなるまで41年間問題なく機能しました。しかし臨床応用開始直後はブローネマルク教授が整形外科医で、歯科医師ではなかった事などがあり、批判的な立場の歯科医師も多く広い普及には至りませんでした歯



 1978年にインプラントのデータ収集と分析の評価基準と標準が確立されたといえる象徴的な会議が、ハーバード大学とアメリカ国立衛生研究所の共催で開催されました。さらに大きなターニングポイントとなったのは1982年のトロント会議。そこで術後15年の症例が報告され、一大センセーショナルを巻き起こし、北米を中心にチタンによるインプラント治療が広がって行きますにじ

 
 そして2014年現在、世界規模でインプラントは普及し、何百というメーカーが存在します。ブローネマルク先生は「インプラント治療は正しい術式と正しい知識で行われる限り人類にとっての大いなる福音である」と唱えています。小宮山先生も同様に本質を見極める力を養い、氾濫する情報から正しいことを見いだし、学び続けることが重要であるとおっしゃっていました1upキノコ
 
 当院では患者様の生活の質を向上し、残っている歯を守りながら、長く快適に咬んでいただくためにインプラント治療をご提案しておりますひらめき安心で安全な医療を提供するために、これからも知識と技術の研鑚を行っていきたいと思いますエクステンション
 
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