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フッ素配合歯磨き粉とは
こんにちは!
今回は虫歯予防に欠かせないアイテム「フッ素配合歯磨き粉」についてお話させていただきます
ほとんどの方が1日に2~3回の歯磨きをされていると思います。しかしこれまでに虫歯になったこ
とがないという方は少ないのでは・・・。歯磨きを毎日きちんとしているにもかかわらず、なぜ虫
歯を防げないのでしょうか。
一般的に歯ブラシの毛の太さは直径200マイクロメートルです(想像つきませんね)。ところが
虫歯はそれよりももっと小さいところから発生し、奥歯の溝や歯と歯のあいだ、歯と歯ぐきの境目
といった歯ブラシでは磨きにくく、毛先が届きにくいところを好みます。毎日しっかり歯磨きして
るのに~!ときれいにしているつもりでも、汚れを除去できていなかったりするのです。そこで是
非使っていただきたいのが、フッ素配合の歯磨き剤です!フッ素の虫歯予防の効果として、①歯質
の強化(虫歯菌が酸を出しても歯が溶けにくくなる) ②再石灰化を促進(歯から溶け出したカル
シウムやリンなどのミネラルを歯に戻す※初期の虫歯の修復) があります。先ほど挙げた磨きに
くいところに、しっかりと歯磨き剤のフッ素を届けることで虫歯予防に繋がります!
また、フッ素は年齢別に推奨される濃度と使用量があります。歯が生えてから2歳では使用量が
米粒程度(1~2mm程度)、フッ素濃度は1000ppm。3~5歳ではグリーンピース程度(5mm程度
)、フッ素濃度は1000ppm。6歳~成人・高齢者では歯ブラシ全体(1.5cm~2cm程度)、フッ素
濃度は1500ppm となっております。みなさんも日々の歯磨きで感じられていると思いますが、歯
磨き剤は歯磨き中に唾液によって少しずつ薄まっていきます。そのため使用量が少ないとフッ素の
濃度が低下してしまい、効果が十分に発揮できなくなってしまいます。フッ素の有効濃度を保つた
めにも、先に挙げた歯磨き剤の適正量を使用しましょう!
次にフッ素配合歯磨き剤の効果的な使い方についてお話します。
みなさんは1日に何回歯磨きをしていますか?歯磨きで歯の表面に取り込まれたフッ素は徐々に溶
けだして少なくなってしまいます。そのため1日の歯磨き回数は1回よりも2回、3回のほうが歯の
表面のフッ素量を維持することができます。また、就寝中は唾液が出にくくなります。唾液でフッ
素が流れてしまわないので、フッ素を長時間お口の中にとどまらせることができます。なので1日2
回または3回のうちの1回は就寝前に歯磨きをし、フッ素配合歯磨き剤の効果をぐんとアップさせま
しょう!
また、歯磨き剤は適度な水分が歯ブラシにないと、歯と歯の間などに流れていきません。
乾いた歯ブラシに歯磨き剤をつけて歯を磨くと、歯ブラシの毛束の根元に歯磨き剤が残りやすくな
ります。だからと言って水分が多ければいいということでもありません。水分が多すぎると歯磨き
剤が薄まりフッ素濃度も低下します。一度歯ブラシを湿らせた後、軽く振って水を適度に切ること
でフッ素の効果があがります。
実際に歯磨きをするときに気を付けることとして、虫歯リスクの高いところから磨きはじめる、
歯と歯の間は歯ブラシをやや傾ける、2分程度しっかり磨く、最後のすすぎは少量の水で・・・な
どあります。特に奥歯(上下)は虫歯のリスクが高く磨き残しも多いところです。フッ素濃度が唾
液によって薄まる前に、リスクの高い歯から磨きフッ素を届けることを心がけましょう!ただ、人
によって虫歯のリスク部位は異なるので、歯医者さんに自分はどこが磨けていないのか、リスク部
位はどこなのか聞いてみるのもいいでしょう。
また、歯磨きにかける時間ですが、長ければ虫歯予防が高くなると思われる方も多いと思います。
わたしもそう思ってました。しかし何度か書いてきましたが、歯磨き中は唾液によって歯磨き剤が
薄まりフッ素濃度も下がります。そうなると歯の表面にフッ素がとどまりにくく、効果を発揮でき
ません。フッ素が歯に充分に反応するためにかかる時間は2分程度です。だらだらと歯磨きをする
のではなく、短時間で効率よく歯磨きをすることが大事になります。また、磨き続けると口の中が
歯磨き剤でいっぱいになり、気持ち悪くて吐き出す方もいると思いますが、できれば途中で吐き出
さず2分程度は歯磨き剤が歯全面に届くように磨いてください。そして、歯磨き後2時間程度は、飲
食をできるだけ控えて、フッ素を長時間歯にとどまらせ、虫歯予防に繋げましょう!
最後になりますが、当院には優しい先生と衛生士がいますので、わからないことがあればいつでも
聞いてください!少しでも歯に興味を持っていただけると嬉しいです!