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インプラントのフッ素による害の有無について
みなさんこんにちは!
新屋敷津田歯科医院の歯科衛生士の吉見です!
今回のブログではインプラントのフッ素による害の有無についてご紹介していきたいと思います。そもそもインプラントとは何かご存知ですか?
インプラントの基本構造は、顎骨内に埋入し骨と結合する部分をインプラント体、インプラント体に連結される粘膜を貫通する部品をアバットメント、歯冠部分は上部構造とよばれます。インプラント体はチタン、チタン合金でできてあり、上部構造には、セラミック、ハイブリッドレジン、既製人工歯、ジルコニアなどさまざまな素材が用いられています。
インプラント療法は喪失した歯の役割を補うために行います。
さて、本題に移りましょう!!
インプラント患者さんへのフッ化物製剤の応用は害があると聞きましたが、本当ですか?という質問がありますが実際はどうなのでしょうか。今回はインプラントへのフッ化物応用について紐解いていきます。
フッ化物製剤によってチタン表面が腐食し、それによって粗造になった表面にプラークが付着してインプラント周囲炎を惹起するのではないかと、言われていますが実際のところはどうなのでしょうか。
実際は唾液による希釈作用が働き、フッ化物の濃度は急激に低下します。1.000ppmのフッ化物配合歯磨剤を使用してもブラッシング直後には数10ppmにまで下がるといわれています。
ですから口腔内でのインプラントの腐食が生じるとは考えにくいのです。実際25年に渡ってインプラントの臨床に携わるなかで腐食が原因で発症したと思われるインプラント周囲炎や破折を生じた事例はいまだ遭遇していません。
天然歯とインプラントが混在しているならフッ化物のメリットを優先してフッ素塗布を積極的に行いましょう。
歯科医院で実施する高濃度フッ化物塗布も実際には、唾液で希釈されるためインプラントに悪影響を及ぼすことはありませんが気になるなら中性のフッ化物塗布剤「バトラーフローデンフォームN」(津田歯科でも実際に使っています!)を使用されると良いでしょう。バトラーフローデンフォムNはチタンへの悪影響がないことが論文でも証明されています!!
いかがでしたでしょうか。これを元にインプラントを入れていらっしゃる方々、入れていらっしゃらない方も虫歯にならないように安心してフッ素塗布を行っていきましょう!!
引用元・ペリオ&インプラントの疑問とエビデンス、インプラントのアシスタントワーク・メンテナンス