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Myobrace治療について
こんにちは、新屋敷津田歯科医院、歯科医師の小堀聖子です。
私には11歳になる子供がいます。
彼が小学校低学年の時、歯並びの問題が!下の前歯がガタガタに生えてきました!
私は曲がりなりにも歯科医師ですので、こりゃ将来並ばないなぁ、と分かります。(実際は乳歯の段階ですでにわかるのですが)
ここからすぐに、将来のための手を打つことができました。
でも、歯科の知識がなければ、異常に気付けない場合があります。
例えばこの9歳の子供さんの口の中を見てみましょう。
少し隙間があるけど、ガタガタではないですよね。
だけどよく見たら・・・・
この黄色の丸の部位には、それぞれ大きな犬歯が生えてこないといけません。
完全にスペースが失われている状態でした。
親御さんは、歯科医院に来て初めて、我が子が歯並びに大きな問題を抱えている事を知りました。
今では、そんな二人も
キレイに整列した歯並びになってくれています。
こういう風に歯列を修正するには、最初の段階で
「どうして歯並びが悪くなったのか?」を理解する必要があります。
『歯並びが悪くなる原因』、ご存知ですか?
これまで、悪い歯並びは遺伝だと考えられてきました。
親ゆずりの小さい顎と大きい歯のせいで、歯が並ばないと思われていたんですね。
実際、歯の大きさなど遺伝の影響を受けることも事実です。
ですが、顎の発育は遺伝以上に口腔周囲の筋肉の影響を大きく受けるということが分かっています。
顎の発育に最も影響を与える筋肉は『舌』です。※舌は筋肉で出来ています
実際に歯を動かすのに必要な力はたったの数グラムと言われますが、舌の力は500グラムと言われています。
持続的に力をかけると、歯だけではなく顎骨の改造も起こります。
歯の位置だけでなく、顎の骨の成長方向を変えてしまうだけの力が、舌や口周りの筋肉にはあるんです!
その口腔周囲筋の不均衡を修正し、正しい筋機能を獲得するのに優れた方法があるのをご存知ですか?
<筋機能矯正装置>と呼ばれるマウスピースです。
当院では、Myobraceという装置を使用しています。
基本は1日に1時間〜2時間起きている時に正しく装着して口唇閉鎖力を高め、舌の正しい位置と機能を覚えるトレーニングを行います。
また、夜間は毎日装着して就寝します。寝ている間の筋肉の悪習癖から顎骨と歯を守り、正しい成長方向へ導きます。
ただ、口にマウスピースを入れるだけでは長く培った悪習癖は治りにくいため、
併せて正しい口腔筋機能を獲得するためのトレーニング(筋機能訓練)を行う必要があります。
上記の2人は、最初の段階で口呼吸、舌の筋力不足など、口腔周囲筋の不均衡がありました。
そこで、マウスピースを使用した筋機能矯正を約3年間行い、正しい口腔筋機能、正しく発育した顎骨ときれいな歯並びを手に入れました。
この筋機能矯正治療は、簡単ではありません。
従来の矯正治療は、歯医者さんに器具をつけてもらい、毎月通うだけで歯並びが治って行きます。
とても簡単な分、原因には全く対処しないため、必ず後戻りが起こります。
筋機能矯正の場合は、クリニックで行うことは少なく、その分毎日家で行うことがメインの治療です。
ご自分の健康な身体を、ご自分の力で養い育成する治療です。
歯並びが悪くなる原因を治すので、再び悪くなるリスクは激減します。
何より、数年間の努力が一生物の結果を生む成功体験は、かけがえの無いものでは無いでしょうか。
新屋敷津田歯科医院では、この治療方法に魅了されこれまで約8年間この治療に携わってきました。
最初は2名のスタッフを巻き込んで始めた治療でしたが、今では、ほぼ全てのスタッフが子供たちの健やかな成長のために日々尽力してくれています。
簡単な治療では無いからこそ、クリニックのサポートは必須です。
少しでも子供たちが将来のために頑張るのを支えたい!とみんな願っています。
お子さんのお口の中の異常に最も気付けるのは、プロである私たち歯科の人間です。
親御さんが気づいた時には、ベストなタイミングを逃してしまっている事も少なくありません。
ぜひ、小さい頃から(なんなら歯が生える前から)、歯科医院に通ってチェックを受ける習慣をつける事をお勧めします。
少しでもお口のことでお悩み、ご不明なことがあれば、いつでも私たち津田歯科医院にご相談くださいね!
新屋敷津田歯科医院
Myobrace member certified educator
歯科麻酔学会認定医
日本歯周病学会認定医
歯科医師 小堀聖子
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