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どうして親知らずは抜歯するの?
こんにちは
熊本市中央区の新屋敷津田歯科医院、歯科医師の津田礼彰です。
年の瀬も押し詰まってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今年最後のトピックは『親知らずの抜歯』について話したいと思います。
「親知らずを抜歯して痛かった」や「親知らずを抜歯して腫れた」などご家族やお友達から親知らずを抜歯した話を聞いたことはありませんか?
「歯を抜くのは怖いし痛そうだし〜、親知らずはなぜ抜かないといけないの?」と疑問に思ったことはありませんか?
ということで、親知らずが引き起こす悪影響、抜歯をする理由を詳しく説明していきます。
親知らずは、前歯から数えて8番目の歯のことを言い『智歯』または『第三大臼歯』とも呼びます。個人差はありますが通常17,18歳頃から奥歯の後方に生えてくるため、親が知らないうちに生えてくることから『親知らず』と呼ばれるようになりました。
親知らずは上下左右4本生えてこない方も結構おられ、形態も様々です。
1 スペースの問題:
親知らずが萌出するための十分なスペースがないことがあり、親知らずが他の歯を圧迫し、歯並びや噛み合わせを乱す可能性があります。また親知らずが横向きに生え、他の歯を押しのけてしまうと、歯列矯正の成功を妨げる可能性があるため、抜歯が必要とされることがあります。
2 疼痛や不快感:
親知らずが歯茎の中に埋没している場合、歯茎の周囲に炎症や感染が生じることがあります。(智歯周囲炎)これにより、疼痛、腫れ、不快感が発生し、日常生活に支障をきたすことがあります。繰り返し痛みを伴う炎症が起きる場合、抜歯が検討されます。
3 歯周病のリスク:
親知らずは、他の歯に比べて歯ブラシやフロスでのケアが難しい場合があります。そのため、歯垢や歯石が蓄積し、歯周病のリスクが高まります。歯周病は歯茎や周囲の組織にダメージを与え、歯を失う原因となります。親知らずが歯周病の原因となる可能性があるため、抜歯が選択されることがあります。
4 治療上の必要性:
親知らずが虫歯、歯髄炎、感染を起こしている場合、それを治療するために抜歯が必要です。治療が適切に行われないと、感染は進行し、悪化する可能性があるため、早期の抜歯が推奨されます。また、時には歯科手術が必要な状況で親知らずを抜くこともあります。
5 予防的措置:
親知らずが横向きで一部出ている場合や、歯茎に覆われているが親知らずを触知できる場合は、手前の歯との間に汚れが入ってしまい、手前の歯に虫歯を作ってしまうことがあります。このような将来的に問題を引き起こす可能性がある親知らずを予防的に抜くことをおすすめすることがあります。
参考見解 日本口腔外科学会口腔外科相談室
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei/#c01
親知らずの抜歯は、患者の症状や歯の位置等、症例ごとに異なる理由に基づいて最適な治療方法を決定します。また、抜歯する際には適切な鎮痛や麻酔を行い、安全かつ快適に手術を実施します。親知らずの抜歯について疑問や不安がある場合はお気軽に新屋敷津田歯科医院へご相談下さい。
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日本口腔外科学会 認定医
歯科医師 津田礼彰